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主従の関係
主眼となる対象が複数個ある場合、これを平等に扱ってしまうと、どうしても視点が散漫になってしまい、画としての主題が不明瞭になってしまう。
そこで有効なのは、主従の関係を作ること。
筆者は必ず、女性を主に男性を従として扱う。なぜか?
1.
男性は、「逞しい」「落ち着いている」「頼りになる」などが美点として挙げられる。つまり重くて硬い。
2.
女性は「綺麗」「可憐」「華やか」などが美点に挙げられる。つまり軽くて軟らかい。
従って、筆者は「美しく華やかだが、どこか儚い感じがするお姫様を、武骨な騎士が背中を支える」という画が、しっくりくると考える。
これはたとえカップルじゃなくとも、例えば母子であっても共通と考える。
練習問題
問:下図に施された、主従の関係を構築するための作為を全て答えなさい。
答えはメールで送ってね。
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以下は解答
女性が主、男性を副として
1.ライト女性が明るく男性が暗くなるようにライトを当てている。
具体的には、向かって左上からのライトを強くし、顔が向かってやや左向きの女性
が、大きな面積で美しく写るように調整されている。
男性に落ちる人物の影の様子は、光量に対して強いので、向かって右側のライトは
堅い光である事が読みとれる。左側のライトは立体的な描画に対する明暗差の少なさ
から、ディフューズされている事が想像される。
ように調整されている。
2.位置関係と構図
女性を前に配置している。
構図的には、女性を中心付近に配置し、男性の顔とドレスのスカートのラインから、
女性の顔に向かう流れを作っている。
右側の背景は、暗部の面積が多くやや重い。
実際の女性の体形は太めで、その印象を和らげるために女性背後のスペースを
多めに取ったものと思われる。
(とは言え、女性を前に出来る事から、女性の顔は小さい、あるいは男性の顔が
大きいだろう事が想像される)
3.ポーズ
男性のポーズは、両足に重心を置き、力強さを表現してもらっている。
女性は右肩をあげて立っているので、右足に重心がある。
体は男性側にやや傾き、顔も男性側に傾く事になる。結果男性にやや寄って立つポーズ
となっている。
ちなみに女性のこのポーズは地味に大変との事。
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