ズームレンズか、それともプライムレンズか

 取得に際して十分に金を張り込めば、という前提で結論を述べれば、プロの写真屋にとっての理想のレンズはズームレンズだ。
理由はなんといっても利便性で、レンズ交換なしに画角が変えられる利点の大きい事は言うまでもない。画質も、現代の(高価な)ズームレンズは、発色、シャープネス、コントラスト、ボケ足、絵全体の雰囲気、どれを取ってもプライムレンズに対して引けを取らないと断言できる。

 ただ、それでもプライムレンズにこだわる人はいるし、それはそれで最もな理由もあると思う。
単純な理由としてf2.8以下のワイドアパーチャーの表現はプライムレンズならではだし、色や雰囲気もそのレンズ特有のものが有るから、表現的にどうしても使いたいレンズがプライムレンズ、という事も有るだろう。
 加えて述べると、プライムレンズの使用にこだわる事がその人の写真家としての哲学的な主張である、というのがある。そしてまた、その哲学を商業的な売り文句にするというケースもある。
売る方も買う方も、それはそれで自由だ。
写真とはそういうものだ。

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*プライムレンズとは単焦点レンズ(ズームできないレンズ)の事。

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