なぜただ撮った風景の写真は平凡なのか-風景と人の目の視野角の関係

●目にしている風景から味わい深い風景写真を撮る為のヒント-その1

なぜただ撮った風景の写真は平凡なのか-風景と人の目の視野角の関係


綺麗な景色だなと思ってカメラで写しても、後で見てみると平凡な写真という印象を受ける事がある。
これの原因は、人の目とカメラの特性の違いから来るものだ。

 まず、広い風景という先入観がある。

 確かに風景は広い。
しかし、人はその広い風景を一度に見ているかと言うと、実は違う。
人の目の視野のうち鮮明に見る事が出来る範囲はとても狭くて、視野角にして1°程と言われている。その他の所は鮮明度と言う意味においてはぼんやりとしか見えていない。人間、広大な風景の中にあっても、くっきりと見えるのはその瞬間瞬間注目しているそこ一点だけなのだ。
 物理的には広くても、注目箇所は狭い。人の目で実際の風景を見て受ける印象というのは、その風景の中の注目した箇所だけを足し合わせた印象だ。つまり見ている所は狭い。

 所が写真と言うのは、鮮明な風景全体をいっぺんに見る事が出来る。
注目したい素敵な所も、そうでない平凡な所もみないっぺんにだ。
そう言う画像は大抵、意味的に広すぎる。つまり所謂風景写真には不必要な情報が多すぎる。
結果、受ける印象は散漫になる。

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